腎移植事典:基本編

腎移植事典:基本編

腎移植を考えるにあたって知っておきたい基本情報をまとめています。これから移植をお考えの方に、特に役立つ内容です。

7退院後の生活

1. 退院後の通院について

移植後はどのくらいの頻度で通院するのでしょうか?

”外来”

腎移植後、早い場合は10日〜2週間、多くの場合は3~4週間で退院します。退院後3カ月までは、感染症、拒絶反応などの合併症が多い時期です。この時期は通常、週1~2回の通院が必要となります。退院後3カ月を過ぎるとこのような合併症が起こる可能性は低くなります。移植施設にもよりますが、3~6カ月ごろまでは2週間に1回、退院後半年を過ぎると、月に1回程度の通院頻度となります。

外来通院ではどのような検査をするのでしょうか?

外来での検査は主に血液検査、尿検査となります。通常は、血液(白血球、赤血球、血小板)の検査、腎機能、肝機能、炎症反応、免疫抑制薬の血中濃度、サイトメガロウイルスの検査などが行われます。移植施設によっては、通常の検査に加えて、定期的にBKウイルス、EBウイルス、移植腎および自己腎の超音波検査、抗ドナー抗体検査などが行われます。

2. 退院後の社会復帰

退院後はいつ頃から職場や学校に復帰してもいいのでしょうか?

通勤

仕事への復帰は、退院後2~3カ月くらいが目安となりますが、仕事の内容によってはもう少し早めの復帰も可能です。復帰の時期は、体の状態や仕事の内容によっても異なりますので、具体的には主治医に相談しましょう。


通学

学校への復帰も、退院後2~3カ月くらいが目安となります。主治医と相談して決めるようにしましょう。復学後は運動も可能ですが、移植した腎臓(お腹)を圧迫するような運動(具体的には、ドッジボール、サッカー、鉄棒など)は避けましょう。



監修:湘南鎌倉総合病院 腎移植・ロボット手術センター長 泌尿器科 統括部長 田邉一成先生(情報更新:2024年3月)

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