メディプレス編集部では、各医療施設が連携し、積極的に移植に関する啓発活動を行っている神奈川県の状況について、北里大学医学部泌尿器科 診療教授の吉田一成先生にお話をお伺いしました

Chapter1 「臓器提供・移植を考える神奈川の会」について

神奈川県における移植施設の連携についてお聞かせください。

神奈川県では2008年に、複数の救急病院と移植施設の医療従事者が集まり、臓器提供と移植の問題点を理解しあい、勉強する場として「臓器提供・移植を考える神奈川の会」を発足し、毎年勉強会を開催してきました。
「臓器提供・移植を考える神奈川の会」は、横浜総合病院 院長の平元周先生と聖マリアンナ医科大学腎泌尿器外科 教授の力石辰也先生が代表となり、現在、当院(北里大学医学部泌尿器科・北里大学病院移植医療支援室)、昭和大学藤が丘病院救急医学科、聖マリアンナ医科大学移植医療支援室、虎の門病院分院腎センター外科、東海大学医学部外科系移植外科、横浜総合病院、横浜市立大学付属市民総合医療センター泌尿器・腎移植科、と神奈川県の救急施設と移植施設がコアメンバーとして、勉強会や普及啓発活動を行っています。

「臓器提供・移植を考える神奈川の会」では、医療従事者の勉強会だけでなく、一般市民の方への啓発活動も行っていらっしゃるようですね。

そうですね。2010年からは、より多くの一般市民の方に臓器提供や移植に関して知って頂く為の市民公開講座を開いています。
今年は10月27日(土)に横浜で、第3回目の市民公開講座として『腎臓の大切さを知ろう!~慢性腎臓病から腎移植まで~』というテーマで、腎臓に関する一般的なお話から、その後の治療法である透析、腎臓移植に関するお話までの幅広い内容をお届けする予定です。