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MediPress編集部 コラム

  • ~移植後の検査について~ 名古屋第二赤十字病院 移植外科患者会「朋友会」 勉強会レポート 

 昨年MediPressでもご案内をさせて頂きました、名古屋第二赤十字病院 移植外科 患者会「朋友会」の勉強会内容について、朋友会代表の中井真一さんにご報告頂きました。

 移植後の管理の重要性を再認識出来ると思いますので、是非ご一読ください。勉強会の資料(一部抜粋)も掲載されています。




朋友会勉強会レポート

日時:平成24年11月10日
場所:名古屋第二赤十字病院 第1病棟10階「加藤科学記念ホール」
講演:名古屋第二赤十字病院 移植外科 辻田誠先生


~移植後の検査について~


(1)検査データを見る前に知っておくこと

【保存期腎不全 → 末期腎不全】

尿毒症、アシドーシス、酸化ストレス、カルシウム・リン代謝、慢性炎症、高血圧、耐糖能異常など様々な因子により心血管系合併症、脳梗塞、心筋梗塞などの合併症がおこりやすい時期である。
⇒動脈硬化が起こりやすくなっている。


【末期腎不全 → 腎移植後】

軽度から中等度の腎機能障害、術前の動脈硬化の持ち越し、カルシウム・リン代謝の異常、透析関連骨症の持ち越し、免疫抑制剤を使用するという状態になっている。
末期腎不全と比較して進行は緩徐になるが動脈硬化や骨病変が進行しやすい状態であることに変わりはない。
また、移植腎生着率が長期になっていることから、より動脈硬化の管理が大切になる。


(2)腎臓を長持ちさせるためには

高血圧、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、貧血、肥満、喫煙、運動、カルシウム・リン代謝・・・生活習慣病、動脈硬化に関わる項目。
怠薬、悪性腫瘍
これらを避けることが大切となる。

※具体的な検査項目については朋友会勉強会資料(一部抜粋)を参照。


(3)年検査での実施項目(と実施目的)、腎生検、免疫抑制剤の血中濃度測定について

【年検査での実施項目】
・胃カメラ → 胃がんや潰瘍 
・便潜血 → 大腸がん
・腹部CT → 消化器系癌
        自己腎や移植腎の確認 、石灰化の進行具合 を確認
・胸部レントゲン → 肺がん、心拡大、胸水
・PSA → 前立腺腫瘍マーカー 50歳以上の男性
・心電図
・心エコー


【腎生検】
◎実施目的
・拒絶反応 ・再発性腎炎 を確認
・原因不明の腎障害を確認
→ 感染症・薬剤性・動脈硬化・間質の線維化など
※現在、腎移植後6か月、12か月で定期腎生検を検査入院時に実施(名古屋第二赤十字病院)。
→ 薬剤による腎毒性、拒絶反応、再発性腎炎を確認する。


【免疫抑制剤の血中濃度】
低 → 拒絶反応のリスクが上がる
高 → 腎毒性、代謝障害
年に1~2回は3~5回の濃度チェック(3ポイント、5ポイント)を行っている(名古屋第二赤十字病院)。


(4)必要な検診として
・特に女性の方へ
乳がんや子宮がんの検診は、当院(名古屋第二赤十字病院)で実施していないため近医や健康診断で受けていただく必要がある。

 

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