自治医科大学病院 レシピエントインタビュー第2回目は、約1年半前にご主人がドナーとなり、生体腎移植を受けられた、植木静恵さんです。
植木さんご夫婦は視覚に障害をお持ちですが、ご主人自らが積極的に移植に関する情報を入手され、共に移植手術に臨まれました。移植前のお話や、移植後の体調管理をしっかりとされながら、お仕事や趣味の活動、お孫さんの世話などに忙しくしていらっしゃる現在の様子などをお聞きすることが出来ました。

植木さんが移植を受けるまでの経緯

  • 39歳頃 腎不全の症状が出始める
  • 57歳 シャント手術
  • 58歳(2012年) 生体腎移植手術

腎移植という治療選択

腎不全の症状が出始める前の状況を教えて頂けますか?

植木さん
小学生の頃から、扁桃炎で高熱を出すことはよくありました。それ以外の目立った症状は無かったのですが、当時通院していた産婦人科の先生からは、血液検査のデータから腎機能に問題があるかもしれない、と言われていました。
その後腎不全の症状が出始めた為、自治医科大学病院の腎臓内科に通院するようになりました。

その後移植までの約20年間はどの様に生活していらっしゃいましたか?

植木さん
腎臓内科に通院しつつ、クレアチニンの数値が上がらないように、服薬や食事制限を行っていました。

移植に関しての情報は、どの様にして知りましたか?

植木さん

植木さん
2011年の1月にシャント手術の為に自治医科大学病院の腎臓内科に入院した際、担当医から移植という選択肢があるということを聞きました。

先生、自治医科大学病院では、透析導入の際に必ず移植の説明もされるのですか?

八木澤先生
腎臓内科と腎臓外科が連携しておりますので、透析導入の際には必ず腎臓内科の医師からオプション提示をするようになっています。

ドナーであるご主人は腎移植についてはどの様にして知りましたか?

ご主人(ドナー)
私は仕事(鍼灸師)の関係で、よく大学の医学部のホームページなどを見ていました。今は色々な優れた機械がありますので、全盲でも情報を集めることはそんなに難しいことではありません。移植に関してもインターネットで検索したところ、東京大学病院のホームページに腎移植の際のレシピエントやドナーの術式なども含めて色々な情報が載っていましたので、そこで移植に関する情報を得ることが出来ました。また自治医科大学病院のホームページにも移植の実績などの情報も載っていましたので、その様な情報から自分自身で問題が無い治療法だと判断しました。