トップページ  >  移植コラム  >  ドクターコラム  >  「血液型不適合移植」 腎移植に対する患者さんの誤解 その2

原田 浩先生 コラム


このシリーズでは患者さんの腎移植に対する誤解を解決することが目的です。前回のその1では血液型の基本ついて主に述べさせていただきました。今回は血液型不適合腎移植について述べたいと思います。

前回では腎移植したい方(レシピエント)がAB型であれば提供者(ドナー)は何型であっても可能であり、ドナーがO型であれば、レシピエントが何型であっても、無処置で腎移植が可能であることを述べました。
それ以外の組みあわせでは、血液型が同一でなければ不適合ということになります(図)。自分たちは不適合の組み合わせであった方、諦めないで下さい。

不適合の組み合わせでも、特別な処置を腎移植前に施せば腎移植が可能となります(表)。どのような処置かと申しますと、簡単に言えば前回述べました抗血液型抗体を体から除去する処置になります。具体的にはいくつかの方法があります。
1つは血漿交換です。血液透析の様に一度体外に血液を出し、フィルターを用いて抗血液型抗体を除去します。また抗体の産生を抑える免疫抑制剤も重要です。

抗体の産生工場である脾臓といわれる臓器を摘出(脾摘)する方法もあります。
しかしこの脾摘に替わり、最近ではリツキシマブ(保険外)というお薬を投与することが多くの施設で行われる様になりました。さらに血液型不適合移植腎の生着率は血液型適合例に比べて遜色はないとも言われています。献腎ドナー不足に悩むわが国では、様々な腎移植の工夫がなされた結果、血液型不適合腎移植は日本で発展したという経緯があります。
安心して主治医にお任せ下さい。血液型に対する不安、誤解は解けましたか?

次回はもう一つの“型合わせ”HLA抗体についてのお話です。

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