※このインタビューは、愛知医科大学病院 臓器移植外科にて2013年3月に行ったものです。
2012年4月より愛知医科大学病院にて臓器移植外科を設立され、同年7月より本格的に腎移植手術を開始された打田和治先生に、愛知医科大学病院での新たな腎移植の取組みについてお話をお聞きしました。打田先生は長年、名古屋第二赤十字病院にて腎移植医療に携わられ、その豊富な経験を活かし、今後のあるべき移植医療を見据えた取り組みを行われています。
Chapter1 名古屋エリアでの新たな移植への取組み
昨年7月から本格的に腎移植手術を開始されたとの事ですが、現在までの状況について教えてください。
愛知医科大学病院で移植手術を開始してまだ8ヶ月弱ですが、既に18件の移植手術を行いました。今年は月3件のペースで移植手術を行っていく予定です。
どのような体制で移植手術を行っていらっしゃるのですか?
私たち臓器移植外科は、外科と泌尿器科出身の移植外科医が3名、レシピエント移植コーディネーター1名、専属の看護師(腎不全の栄養指導の経験が豊富な方)1名という構成になっています。これまでの私の腎移植診療のノウハウを生かし、当初からレシピエント移植コーディネーターを設置し、積極的に患者さんと私たち医療者との間のコーディネイトを行っていただいています。また、腎臓・リウマチ膠原病内科の医師にも設立時から移植内科医として参加していただき、更に、大学内の他部門(特に、こころのケアセンター、運動療育センター、栄養部など)からの協力をも得て、定期的なカンファレンスを軸にした腎移植診療チーム体制をつくりました。 一つの診療科単位ではなく、多方面から患者さんにアプローチしケアもできる横断的な腎移植診療チームを目指しています。
臓器移植外科の先生方、スタッフの皆さん