くすり事典

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腎移植後には、免疫抑制薬を中心とした、いくつかの薬剤の服用が必要となります。ここでは、腎移植前後に服用する可能性のある薬剤を、その作用・効果に分けてご紹介します。

免疫抑制薬(注射薬)

シムレクト

一般名
バシリキシマブ
製薬会社
ノバルティス ファーマ株式会社
この薬の作用
インターロイキン2受容体に作用し、異常な免疫反応を抑え、腎臓を移植した後の生着を助けます。
※ヘルパーT細胞が分泌するサイトカインで、活性化T細胞とB細胞の分化と増殖を促進します。
この薬の効果
通常、腎移植後の急性拒絶反応の抑制に用いられます。
この薬の主な副作用・使用上の注意点
主な副作用として、サイトメガロウイルス感染、鼻咽頭炎、頭痛、咽喉痛、咳嗽、鼻漏、喀痰増加、下痢、かゆみ、発疹、発熱、寒気、胸痛、高血圧・血圧上昇などが報告されています。このような症状に気づいたら、また上記以外でも気になる症状が出た場合は、担当の医師または薬剤師に相談してください。
次のような方は使う前に必ず医師と薬剤師に伝えてください
    ・以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。体重40kg未満である。
    ・妊娠、妊娠している可能性がある、授乳中。
    ・他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
生活上の注意点
・免疫が抑えられて感染しやすくなるおそれがありますので、まめに手を洗ったり、うがい、歯みがきをして清潔に心がけてください。
・予防接種を受ける場合は、医師または薬剤師に相談してください。
併用禁忌
    併用禁忌:飲み合わせの悪い薬です。併用した場合、作用の減弱、副作用の増強などを引き起こすおそれがあります。
    ・生ワクチン(乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、経口生ポリオワクチン、乾燥BCG等)


    参考:シムレクト静注用20mgくすりのしおり(2015年5月改訂)
       シムレクト®静注用20mg添付文書(2016年3月改訂)



    <監修>
    北里大学病院 薬剤部 小林 昌宏先生
薬の服用内容は、患者さん各々の状態によって異なりますので、必ず担当の医師または薬剤師の指示に従ってください。

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