くすり事典

くすり事典

腎移植後には、免疫抑制薬を中心とした、いくつかの薬剤の服用が必要となります。ここでは、腎移植前後に服用する可能性のある薬剤を、その作用・効果に分けてご紹介します。

感染予防、治療薬

バリキサ

一般名
バルガンシクロビル
製薬会社
田辺三菱製薬株式会社
この薬の作用
サイトメガロウイルスのDNAの複製を阻害することにより、抗ウイルス作用を示します。
この薬の効果
通常、後天性免疫不全症候群、臓器移植(造血幹細胞移植も含む)、悪性腫瘍におけるサイトメガロウイルス感染症の治療および臓器移植(造血幹細胞移植を除く)におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制に用いられます。
この薬の主な副作用・使用上の注意点
主な副作用として、下痢、吐き気、嘔吐、口腔カンジダ症、腹痛、上腹部痛、胃不快感、発熱、疲労、倦怠感、頭痛、貧血、咳、不眠、発疹、皮膚炎、鼻咽頭炎、副鼻腔炎、網膜剥離などが報告されています。このような症状に気づいたら、また上記以外でも気になる症状が出た場合は、担当の医師または薬剤師に相談してください。
次のような方は使う前に必ず医師と薬剤師に伝えてください
    ・以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。骨髄抑制がある。
    ・妊娠中、妊娠している可能性がある、授乳中。
    ・他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
生活上の注意点
・痙攣、鎮静、めまい、運動失調、錯乱が起こることがありますので、車の運転や危険を伴う機械の操作などは避けてください。
・動物実験で、催奇形性(胎児に奇形を生じる可能性)および遺伝毒性があることが報告されています。妊娠の可能性のある女性は注射期間中、男性は注射期間中および注射終了後90日間は避妊してください。


参考:バリキサ錠450mg くすりのしおり(2018年12月改訂)


<監修>
北里大学病院 薬剤部 小林 昌宏先生
薬の服用内容は、患者さん各々の状態によって異なりますので、必ず担当の医師または薬剤師の指示に従ってください。

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