くすり事典

くすり事典

腎移植後には、免疫抑制薬を中心とした、いくつかの薬剤の服用が必要となります。ここでは、腎移植前後に服用する可能性のある薬剤を、その作用・効果に分けてご紹介します。

免疫抑制薬(内服薬)

イムラン

イムラン

イムラン錠50mg

イムラン

イムラン

一般名
アザチオプリン
製薬会社
アスペンジャパン株式会社
この薬の作用
核酸合成を阻害することにより免疫抑制作用をあらわします。臓器移植後の拒絶反応を抑えることによって、移植した臓器の生着を促し、移植した臓器の機能を発現しやすくします。
この薬の効果
通常、臓器移植(腎移植、肝移植、心移植、肺移植)における拒絶反応の抑制に用いられます。
この薬の主な副作用・使用上の注意点

主な副作用として、発疹、血管炎、腎機能障害、全身倦怠感、筋痛、関節痛、発熱、寒気、めまい、下痢などが報告されています。このような症状に気づいたら、また上記以外でも気になる症状が出た場合は、担当の医師または薬剤師に相談してください。

※薬には効果だけでなく副作用があります。医師は薬の有効性を最大限に生かし、副作用を最小限にとどめるように用法・用量を調節しています。勝手に服用をやめたり、服用量を減らしたりすると、薬の有効性と副作用のバランスをくずすおそれがあります。必ず医師の指示に従って服用してください。 気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

次のような方は使う前に必ず医師と薬剤師に伝えてください
    ・以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。白血球数が3,000/㎣以下である。骨髄機能抑制、感染症、出血性素因、肝機能障害、腎不全、水痘がある。
    ・妊娠または授乳中。
    ・他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
生活上の注意点
・日光や紫外線による皮膚癌の危険性を避けるため、UVカット素材の衣類や日焼け止め効果の高いサンスクリーンを使用し、日光や紫外線を避けるようにしてください。
・骨髄機能の低下や、肝機能障害などの重篤な副作用があらわれることがあります。飲み始めは原則として1~2週間に一度、その後も頻回に血液、肝臓、腎臓などの働きを調べることがあります。その場合には指定された日時に検査を受けてください。
・妊娠する可能性がある人またはパートナーが妊娠する可能性のある男性は医師に相談してください。
併用禁忌
    併用禁忌:飲み合わせの悪い薬です。併用した場合、作用の減弱、副作用の増強などを引き起こすおそれがあります。
    ・生ワクチン(乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、経口生ポリオワクチン、乾燥BCG等)
    ・フェブキソスタット(フェブリク) トピロキソスタット (トピロリック、ウリアデック)


    参考:イムラン錠50mg[移植]くすりのしおり(2018年7月改訂)
       イムラン®錠50mg添付文書(2019年2月改訂)



    <監修>
    北里大学病院 薬剤部 小林 昌宏先生
薬の服用内容は、患者さん各々の状態によって異なりますので、必ず担当の医師または薬剤師の指示に従ってください。

その他の薬を見る

腎移植病院情報~全国の病院を紹介します
アクセスランキング

※直近6ヶ月間(2024/5/20〜2024/11/20)の新規掲載記事の中から、直近1週間で最も読まれたトップ3を表示しています。