腎移植事典:基本編

腎移植事典:基本編

腎移植を考えるにあたって知っておきたい基本情報をまとめています。これから移植をお考えの方に、特に役立つ内容です。

6腎移植にかかる費用

1. 腎移植にかかる費用(2015年5月時点)

腎移植には、どのくらいの費用がかかりますか?

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腎移植手術には、総額で400~500万円の費用がかかると言われていますが、一部の検査を除いて保険適用となるため、加入されている健康保険の種類や年齢にもよりますが、1~3割の自己負担となります。それに加えて、各種の医療費助成制度※が準備されておりますので、それらを利用してさらに負担を軽減することができます。

※詳細は、「医療費助成制度とは」を参照してください。

生体腎移植において、ドナーにかかる費用はどのようになりますか?

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手術前の検査および移植手術・入院に関する費用については、レシピエントの医療費に含まれるため、原則的にはドナーに直接医療費が請求されることはありません。ただし、何らかの理由で移植に至らなかった場合には、かかった検査費用等は、一般的にドナーの自己負担となります。

退院後の通院等でかかった医療費については、ドナー自身の健康保険を利用することになります。

2. 医療費助成制度について(2015年5月時点)

腎移植にかかる費用を補助する「医療費助成制度」には、どのようなものがありますか?

透析療法を経てから移植する場合、透析患者さんの多くは身体障害者1級を有し、ご自身で保険者(加入している健康保険など)に申請している場合は「特定疾病療養受領証」を保持し、「重度心身障害者医療費助成制度」が適用となっています。

なお、腎移植を行い、完全に透析から離脱した場合には、「特定疾病療養受療証」が使用できなくなりますが、移植した腎臓が機能しなくなるようなときのために、身体障害者1級の資格はそのまま継続され、この場合には、身体障害者手帳保持者として「自立支援医療(更生医療)」を申請すれば、年間所得に応じた医療費助成が受けられる制度があります。

透析中

腎移植後

また、透析を経ない先行的腎移植(プリエンプティブ腎移植)を予定される患者さんは、移植前に、身体障害者3級あるいは4級を取得しておくことが重要です。「自立支援医療(更生医療)」は「身体障害者手帳」を持っていれば適用となるので、腎移植目的の入院の際には医療費補助がされます。なお、身体障害者3級あるいは4級で先行的腎移植を受けられた方も、移植を行った日からは1級となりますので、移植後なるべく早く、1級の再認定を受けるようにしましょう。

フロー

腎機能障害

ご自身の状況に応じて、各医療機関や各都道府県・市町村にご相談いただき、最適な医療費助成制度をご利用ください。

特定疾病療養受療証とは、なんですか?

長期にわたって高額な医療費が必要となる特定疾病については、事前に保険者(加入している健康保険など)に申請することにより、「特定疾病療養受療証」の交付を受けることができます。 人工透析を必要とする慢性腎不全の方は、健康保険の高額療養費制度で、自己負担額を1医療機関あたり月額1万円(高額所得者は2万円)にする制度がありますので、医療機関の窓口に「特定疾病療養受療証」と被保険者証を提出してください。

※「特定疾病療養受療証」は保険者(加入している健康保険など)から発行されますので、詳しくは保険者にお問合せください。

重度心身障害者医療費助成制度とは、どのような制度ですか?

心身に重度の障害がある方を対象に、医療費の自己負担額を軽減する制度です。都道府県や市町村が実施しており、対象となる障害の程度や助成内容も自治体によって異なります。対象となる方が未成年者等の場合は保護者の方などに医療費が助成されます。

※詳しくはお住まいの市区町村の障害福祉課などにお問合せください。

自立支援医療(更生医療・育成医療)とは、どのような制度ですか?

自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する制度です。

※制度の実施主体はお住まいの市区町村となりますので、詳細は障害福祉課などにお問い合わせいただき、ご自身のケースについてご確認ください。

1) 更生医療
対象となるのは、18歳以上で身体障害者手帳の交付を受けている方です。この制度によって、移植手術費用だけでなく、移植後に支払う医療費の自己負担額も大きく軽減することができます。 具体的には、健康保険を適用後の医療費の自己負担額に対し、所得額に応じて、1カ月当たりの自己負担額上限が0~2万円となります。
ですから、この制度を適用すると、腎移植後の定期フォロー通院時など、抗免疫抑制療法に関する治療や投薬であれば、1カ月の自己負担額の上限は最大2万円となります。
ただし、腎移植後のすべての治療や投薬が適用になるのではなく、「腎機能障害」に対して「免疫抑制薬による抗免疫抑制療法」の治療や投薬を行った際にだけ、この制度が適用されるので、例えば歯医者さんなど、免疫抑制療法と直接関係のない治療に対しては、この制度は使えません。

2)育成医療
18歳未満の障害のある児童を対象に、その身体障害を除去・軽減する手術等の治療によって確実に効果が期待できる場合に提供される、自立支援のための助成制度です。
具体的には、健康保険を適用後の医療費の自己負担額に対し、所得額に応じて、1カ月当たりの自己負担額上限を0~2万円に設定しています。ですから、この制度を適用すると、1カ月の自己負担額の上限は最大2万円となります。

監修:東京女子医科大学八千代医療センター 泌尿器科 乾政志先生

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監修:東京女子医科大学八千代医療センター 泌尿器科 乾政志先生
http://www.twmu.ac.jp/TYMC/


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