感謝と摂生を忘れずに

移植手術を終えた時のことを覚えていますか。

今井さん

今井さん:
手術が終わり、麻酔が覚めてすぐ、娘が大丈夫か聞きました。「もう病室に上がっていますよ」と言われて、少しほっとしたのを覚えています。

手術後、最初に娘さんと会った時にはどのような話をしましたか。

今井さん:
「大丈夫?」と聞くと、「少し痛い...」と言っていました。私はすごく元気だったのですが、娘の方が痛かったようでした。その時は心配でしたが、今は娘もとても元気です。

手術後の経過はどうでしたか。

今井さん:
順調で、手術後10日ほどで退院しました。

移植後の生活で特に気を付けていることはありますか。

今井さん:
島の食事は塩分が高めなので、塩分を取り過ぎないように、そして間食をしないように、食生活には特に気を付けています。

娘さんとは今もよく会うのですか。

今井さん:
大阪にある娘の家にはたまに遊びに行きますし、移植後2年半経ちますが、お互いに毎日電話もしています。周りからはよく、「姉妹みたい」と言われます(笑)。

平野先生にお伝えしたいことはありますか。

今井さん:
先生にはいろいろとアドバイスをしていただき、手術を無事に終えることが出来、本当に感謝しています。術後も先生に診ていただいているので、とても安心です。

平野先生

平野先生:
術前、今井さんには、診察のたびに腎移植を検討してみてはどうかと話していました。術後もこの島でしっかりと診ることができるし、腎生検や拒絶反応の治療もすべてここでできるので、安心して移植を受けられるというお話をしましたね。実際に今井さんも一度拒絶反応が起こりましたが、こちらの病院で治療し、軽快しました。

ドナーである娘さんへの思いを教えてください。

今井さん:
本当に感謝しています。
私が自分に甘くならず、きちんと生活して元気に長生きすることが、娘や娘の家族への一番の恩返しだと思うので、これからも自己管理を徹底して、しっかりと生活していきたいと思っています。
そして私が望むのは、娘が元気でいてくれることだけです。