2度目の人生を謳歌して
移植後、どのようなことに気を付けて生活していますか。
田村さん:
娘と一緒に水分をたくさん取るようにしています。また、私自身は太ってきたということもあり、間食や甘いものを取り過ぎないように食事制限をしています。以前は大好きなみかんを娘と一緒に1日10 個も食べていたこともあったのですが、管理栄養士さんから「せいぜい1日3 個までにしてください」と言われ、食べ過ぎないようになりました(笑)。あとは2 人で毎日3 0 分くらい歩くように心がけていたところ、最近では娘も1 時間くらい歩いても大丈夫なようになりました。
薬の服用に関してはどのように管理されているのですか。
田村さん:
薬は私が管理し、飲み忘れの無いようにしています。娘は自分が飲んでいる薬の数は理解しているようで、先日も服薬する薬が減った時には、「1 個減った」と話していましたね。
現在熱中していることや今後挑戦したいことはありますか。
田村さん:
娘が元気になったので、少しずつ親離れが出来るように教えています。最近ではお風呂で髪や足などを自分で洗えるようになりました。
私自身は体を動かすことと、パソコンを習う事を楽しみにしています。
メッセージ
最後に現在移植を検討されている方にメッセージをいただけますか。
田村さん:
もしダウン症で腎臓も悪いお子さんをお持ちの方がいらっしゃるのであれば、ダウン症の子供でも移植して元気になれるという事を知っていただき、勇気を持ってもらいたいです。
提供してくださるドナーがいるのであれば、思い切って手術を受けてください。本人と家族の幸せが待っていると思います。
私達、障害者を持っている親にとって、子供の病気のあるなしに拘わらず、親亡き後の事が最大の心配事であります。
私達夫婦は、腎不全を患った娘に腎臓移植をしていただきました。おかげさまで、この9月で2 年が過ぎました。大事な腎臓がこの先10 年2 0 年と動き続け、娘と私達に、夢と希望をもらたらしてくれる事を願いつつ、親として細く長く娘に寄り添って生きて行きたい、と思う今日この頃です。
最後に、手術をして下さった先生方、手術に携わっていただいた皆様に、心より感謝申し上げます。有難うございました。私と娘はこれからもお互いを労わりながら、先生方、手術に携わっていただいた方々に感謝しながら元気に過ごしていきたいと思っています。
先生からもメッセージをいただけますか。
木村先生:
ハンディキャップがあるということが移植に対してのハードルにはなりませんので、ドナーとなっていただける方がいらっしゃるのであれば、是非移植を検討してみてください。
移植によってご本人も、そして支える家族も幸せになれるということを知っていただきたいと思います。