「腎移植前後の患者さんが抱く基本的な疑問」について、KDIGO(Kidney Disease:Improving Global Outcome(国際腎臓病予後改善機構)) が作成した国際腎臓病ガイドラインの視点から東京女子医科大学の田邉一成先生にご解説頂く"患者さんの疑問”解決 シリーズ。

第6回目の今回は『クレアチニンの値はどのくらいの頻度で測ってもらうのが良いのでしょうか?』というご質問に対してご回答、ご解説頂きました。

【質問6】クレアチニンの値はどのくらいの頻度で測ってもらうのが良いのでしょうか?

【回答・解説】
クレアチニン値の測定はもっとも古く、簡便で、かなり正確に移植腎機能不全状態を診断できる検査です。
従いまして移植直後は連日測定します。移植後2週間前後で退院しますが、その後は外来来院時には必ず測定します。もちろん、発熱するなどの何らかの感染症や拒絶反応が起こった際にも測定します。
ただ、測定値そのものはやや変動しますので、小さな変化に一喜一憂することはありません。通常は、測定値のプラス・マイナス10%は変動範囲と考えて差し支えありません。

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