「腎移植前後の患者さんが抱く基本的な疑問」について、KDIGO(Kidney Disease:Improving Global Outcome(国際腎臓病予後改善機構)) が作成した国際腎臓病ガイドラインの視点から東京女子医科大学の田邉一成先生にご解説頂く"患者さんの疑問”解決 シリーズ。

第12回目の今回は『ニューモシスチス肺炎は移植後どのくらいの時期に罹ることがあるのでしょうか?また、どのように予防すればいいのでしょうか?』というご質問に対してご回答、ご解説頂きました。

【質問12】ニューモシスチス肺炎は移植後どのくらいの時期に罹ることがあるのでしょうか?また、どのように予防すればいいのでしょうか?

【回答・解説】
ニューモシスチス肺炎は、移植6か月以内に多いということでその間ST合剤による予防を行うべきです。ただし、最近は免疫抑制剤の強力化に伴い、移植3~10年経過した人でも発症する人がいます。
現在、私たち東京女子医科大学泌尿器科チームでは週3回、1回1錠のST合剤の投与を行っています。最低、週3錠は予防には必要といわれています。

メディプレスの情報はあくまでも執筆時点での情報をもとにした専門医の一般的な意見です。それぞれの患者さんの状態や体調によって対応は大きく変わってきますのでご注意ください。ご自身の状況については、主治医や専門医の指示に従ってください。