『絆~生体腎移植ドナーの想い』 や『ドナーとなろうと思うあなたへ』(NPO法人日本移植未来プロジェクト) の中にも、最初は悩んでいたドナーの方がドナーの広場に参加し、笑顔になって移植手術に臨めたというようなお話も出ていますね。
棚橋さん:
ドナーの広場を毎月開いていますが、参加された方の顔つきで、初めてお会いしましても、移植前の方か移植後の方かが分かります。移植前の方は心配や不安などで緊張した面持ちですが、移植後の方は皆さん非常に明るいお顔で参加されます。移植前に心配そうな顔つきで参加された方が、移植手術後に笑顔でVサインをして報告にいらっしゃることもあります。
親子間移植のドナーさんが結婚、妊娠、出産の報告にいらっしゃるときなどは、皆で一緒に手をたたいて喜ぶこともありますし、悩みを共有して皆で涙する事もあります。
また、日常ではドナーだった事を忘れて生活されている方がほとんどだと思いますので、ドナーの会、広場に参加する事で自分はドナーだという事を改めて認識、確認する事が出来、健康管理などに気をつけていこうという気持ちにもなれます。
ドナーの会には名古屋第二日赤病院で移植された方以外も参加されているのですか?
棚橋さん:
今は県内、県外の別の病院で移植を受ける予定の方もいらっしゃいます。
皆さん手術後、笑顔で報告に来て頂けたり、電話、お手紙での報告もあります。
全国にいらっしゃる移植前の不安な気持ちを持つ方が参加され、ご自身なりの解答を得て笑顔になって帰っていく、そして手術後また笑顔でドナーの仲間として帰っておいでになるという事ですね。
棚橋さん:
そうですね。参加される方、皆のお顔が違うように、状況も異なります。ですので、どの意見が正しく、どの意見が間違いだとは言えません。多くの参加者の話を聞いて、ご自身で取捨選択してご自身の納得する道を見つけて選んで頂きたいと思っています。
全国からドナーの方がいらっしゃるとの事ですが、棚橋さんご自身も全国に行かれたりするのですか?
棚橋さん:
はい。札幌、九州、東北、東海地区内で、又、ロータリーの卓話、FM放送等でも、お話をさせて頂く機会があります。
来年は、ドナーの会の10周年ですので、『絆』Ⅱ を発刊する予定となっています。
名古屋以外の遠方より、ドナーの会、広場に参加下さった皆様、又、全国から『絆』を申し込み、購入して頂いた方、冊子『ドナーになろうと思うあなたへ』をご希望頂いた全国のドナーの皆さまからも、『絆』Ⅱ には参加して頂こうと思っています。