移植後管理の大切さ

移植後の日常生活では、移植腎の為に特にどの様な事に気を付けて生活をしていますか?

田村さん
薬の服用、飲水と排尿管理、塩分制限を基本に取り組んでいます。水を飲んだ量、排尿量、食事のコメントを毎日ノートに記録をつけています。基本的には移植された皆さんがやっていることだと思います。このノートを持って、診察時に先生にチェックをして頂いています。

体調管理ノート

こちらの病院で移植をされた方は皆さんこのように記録をしっかりととられているのですか?

吉田先生
基本的にはかなりの患者さんが田村さんと同じようにやっていますね。
体重、尿量、血圧、薬の服薬、飲水量などを患者さんがそれぞれ色々な方式で自己管理ノートを作ってこられて、それを来院時にチェックするようにしています。当院ではレシピエントコーディネーターがきちんと指導を行い、管理していますね。

田村さん
診察時には初めにレシピエントコーディネーターの方に会って管理ノートの確認と指導をしていただき、その後先生に診察して頂いています。レシピエントコーディネーターの方には腎臓以外の体の症状にも色々と相談にも乗って頂けるので大変心強いです。


感謝とメッセージ

移植後、新たに始めた事はありますか?

田村さん
仕事に関しては、勤めていた会社を無事定年退職した後、個人で仕事を始めています。
旅行は、国内旅行の他、タイやハワイ、息子達からの退職祝いでバリにも行きました。透析中も旅行をしていましたが、準備なども含め大変でしたから、気軽に旅行に行けるようになって本当に嬉しかったです。
ドナーの方への直接のお礼はできませんが、感謝の気持ちを献腎移植推進のためにお手伝いできる活動に変えてお伝えしていきたいと思います。

旅行

最後に移植をお考えの方や移植を待っている方にメッセージを頂けますか?

田村さん
まずは何はともあれ献腎移植希望の登録をすることですね。色々不安なこともあるとは思いますが、登録をしてから考えればいいと思います。また、献腎移植の仕組みや移植に関しての勉強はした方がいいです。自分はあまり勉強をしてこなかったのですが、勉強することで、心の持ちようが変わると思いますので、積極的に勉強するのがいいと思います。

吉田先生からも献腎移植を待っている方にメッセージをお願いします。

吉田先生
田村さんは非常に前向きな方ですが、それが非常に大切なことだと思います。色々なことに関心を持つことが大事ですね。移植後も必ずしも皆さんが何のトラブルもなく上手くいくわけではないので、何かトラブルがあったとしてもそこで悲観するのではなく、前向きに、そして上手に付き合っていくということが大切です。田村さんのように、自分の体のことは自分で管理することを忘れずに毎日の生活を大切にし、さらにエンジョイしていくという姿勢を、これから移植を受ける人も、受けた人にも見習ってほしいですね。

田村さんと吉田先生