北里大学病院 レシピエントインタビュー第3回目は、約7年前に奥様がドナーとなり生体移植手術を受けられた、駒形和之さんです。
移植後、徹底した自己管理で安定した体調を保ち、奥様との旅行や趣味の活動、そして移植に関わる社会貢献活動を積極的に行っていらっしゃる駒形さんに、様々なお話をお伺いすることが出来ました。

駒形さんが移植を受けるまでの経緯

  • 1983年 急性腎炎になるが約1年で完治する
  • 1984~2000年 開業医に通院するが、後半は激務により再度腎不全となる
  • 2001年3月 腹膜透析導入
  • 2005年2月 血液透析導入
  • 2006年10月 生体腎移植手術

透析と仕事の両立

腎不全の症状が出始めたのはいつ頃でしょうか?

駒形さん
若い頃から血圧が高く、会社の健康診断で本態性高血圧の診断を受けてはいましたが、腎不全の症状などはありませんでした。
私は技術者として企業に勤めていたのですが、30歳頃からは機械や商品の買い付け等で頻繁にアメリカやヨーロッパに行くなど、とても忙しく働いていました。
40歳の時に高熱が数日間続き、口腔内のリンパ腺から細菌が入り急性腎炎に罹り、北里大学病院に約1年間通院し完治しました。 その後10年間くらいは体調も良かったのですが、40代後半は仕事が非常に忙しくなり、51歳の時、上海にて中国政府との合弁会社を設立し日本の代表として働いていた際に体調を崩し、腎不全との診断を受けました。その後3年で帰国し腎不全の治療が始まりました。

透析治療が始まったのはいつ頃ですか?

駒形さん
腎不全が進行した2001年、58歳の時に腹膜透析を開始しました。 腹膜透析は順調で、その後約4年間行いましたが、腹膜炎などのトラブルもなく、それまでのように海外出張などにも行っていました。 4年間の腹膜透析治療の後、腹膜硬化症の可能性を配慮して、血液透析に移行しました。