多くの人への感謝とメッセージ

東間先生にお伝えしたいことはありますか。

平山さん
とにかく、いつまでも元気で大分で診察をしてほしいです。毎回診察のたびに、「検査結果は大丈夫かな?」と不安になるのですが、先生はいつも、にこにこと優しく説明してくださるので、とても明るい気分になって帰途につきます。毎月1回、土曜日の東間先生の診察から帰るとルンルンなのですよ(笑)。

ご主人への思いを教えてください。

平山さん
いつも感謝しています。とにかく健康で長生きしてほしいという思いです。

現在、移植手術を控えている、または移植手術を検討しているレシピエントやドナーの方へメッセージをお願いします。

平山さん
もし移植ができる機会があるのであれば、ぜひ迷うことなく、安心して移植手術を受けることをお勧めします。手術そのものに対して心配することは全くありませんし、移植後は透析の時間に縛られることもなく自由になることができます。私は手術には不利な条件をいろいろと抱えており、術後も大変でしたが、先生や病院スタッフの皆さまのおかげで乗り越えることができました。厳しい状況はあったものの、移植をして本当に良かったと思っています。今では孫の子守等をして元気に楽しく生活しています。ドナーの主人もとても元気です。
医学も日々進歩していますので、心配はいらないと思います。まずは信頼できる先生に相談し、怖がらずに挑戦してほしいと思います。
最後に、入院中にお世話になった病院スタッフの方々に、心からお礼を言いたいと思います。本当にありがとうございました。

最後に先生から、夫婦間移植を考えている方へメッセージをいただけますか。

東間先生
20~30年前は、ABO血液型不適合腎移植はできませんでしたが、1980年代の終わりに国際移植学会で、「血液型が違っても移植ができる」という発表があり、「これだ!」と思いました。日本で多くの腎不全患者さんを救うためには、ABO血液型不適合の腎移植を成功させていくことが重要だと考え、東京女子医科大学病院では1989年より血液型不適合移植を開始しました。その後、数多くの症例を重ね、現在では自信を持って「血液型不適合でも移植はできます」と勧められるようになりました。その結果、最近では夫婦間移植も増えています。
腎移植は、本来であれば献腎移植を増やすべきですが、日本の献腎移植は待機期間が非常に長いため、生体腎移植の適応拡大をやむをえず行っています。現在、透析導入の平均年齢が68歳ということもあり、透析患者さんが高齢化しています。そのような方々が生体腎移植を考える際、ドナーが配偶者になるということが多いかと思います。老後は2人で腎臓を分け合って仲良く暮らしていくというのも1つの選択だと思いますので、夫婦間での移植を検討したい方はぜひ一度、相談にきていただければと思います。
私はよく、結婚した若いカップルに、「年をとったときに、お互いから腎臓がもらえるくらいの夫婦になりなさい」と言っています。そのくらいの夫婦を目指しなさいということですね(笑)。

平山さんと東間先生