「腎移植前後の患者さんが抱く基本的な疑問」について、KDIGO(Kidney Disease:Improving Global Outcome(国際腎臓病予後改善機構)) が作成した国際腎臓病ガイドラインの視点から名古屋第二赤十字病院の後藤憲彦先生にご解説頂く"患者さんの疑問”解決 シリーズ第2弾。

第6回目の今回は『高尿酸血症を指摘されました。どのようなことに気を付ければよいでしょうか?』というご質問に対してご回答、ご解説頂きました。

【質問6】 高尿酸血症を指摘されました。どのようなことに気を付ければよいでしょうか?

【回答・解説】
まずは、減量および肉やアルコールの摂取量を減らすことが必要です。
不適切な利尿剤投与、カルシニューリン阻害剤の濃度が高い時、脱水がある時は、尿酸が上昇します。それぞれ、利尿剤の減量や中止、カルシニューリン阻害剤の濃度調整、補液や飲水が必要です。内服治療は、尿酸合成阻害剤であるアロプリノールが一般的ですが、腎機能による減量と、アザチオプリンとの併用療法は避ける必要があります。
最近は腎機能による減量が必要ないフェブキソスタットを使用することが多くなっています。尿酸合成阻害剤であるアロプリノールやフェブキソスタットと、尿酸排出促進剤であるベンズブロマロンの併用も可能です。目標尿酸値は6mg/dl以下です。

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