市立札幌病院 レシピエントインタビュー第1回目は、約1年前、71歳の時に奥様がドナーとなり、生体腎移植を受けられた、小笠原忠雄さんです。
突然の透析導入から移植に至るまでのお話や、現在行っていらっしゃる、移植に関する啓発活動のお話など、72歳とはとても思えない、バイタリティ溢れるお話をお聞きする事が出来ました。

小笠原さんが移植を受けるまでの経緯

  • 2007年 糖尿病性腎不全 保存療法開始
  • 2009年 血液透析導入
  • 2011年2月 生体腎移植手術

突然の透析導入

腎不全の症状が出始める前の状況を教えてください。

小笠原さん
2008年頃までは、糖尿病の治療を続けていただけでした。腎不全の症状としては、浮腫(むくみ)が出ていたのですが、自分では原因が分からず、不思議に思っておりました。

その後、いつ頃から腎不全の症状が出始めたのでしょうか?

小笠原さん
2009年2月、自分としては腎不全が進行しているとは夢にも思わず、とても体調が良いと感じており、ルンルン気分で病院に検診に伺ったのですが、検査を受けたところクレアチニン値が8.6㎎/dlあり、「今日はこのまま帰すわけにはいきません」と先生に言われ、即透析室へという話になりました。

先生、小笠原さんの様にクレアチニン値が8㎎/dlを超えていても、自覚症状が無いという事もあるのでしょうか?

原田先生
非常にゆっくり病状が進行している場合、小笠原さんのようなケースもありますね。

小笠原さん
確かに、通勤の際に多少疲れるなと感じる事もあったのですが、パークゴルフ※などもやっておりましたし、気持ちが悪いと感じる事も無かったので、「何故透析を受けなければならないのだ?」と思いました。

※パークゴルフ
1983年に「公園で幅広い年代の人ができるスポーツ」として北海道十勝支庁幕別町で考案され、2004年3月時点で日本全国に910個のコースがある。ルールはほぼゴルフと同じで使われる道具は、専用のクラブ1本とボール(ゴルフボールより大きい)とティー。
日本パークゴルフ協会ホームページ