多くの人への感謝
移植手術を終えた時の心境を教えて頂けますか?
小笠原さん:
まず、回復室に戻った時に、妻と娘の声を聞いた時、「あー、お母さんも無事終えたのだな、本当にありがとう」と胸の中で叫びました。又、あと数日も頑張れば、カテーテル類もはずれ自由な体になれるのだと思いました。
手術後の経過はどうでしたか?
小笠原さん:
自分でも本当にこれで良いのかと思う程、副作用も無く、食事制限や透析による時間の制限も無くなり、天にも昇る気持ちで、担当医の原田先生、そして病院のスタッフの皆様に感謝の気持ちで一杯です。
妻には「調子に乗りすぎないように」とたまに怒られます(笑)。
移植後、奥様には何か特別にイベント等を行っていらっしゃるのですか?
小笠原さん:
妻もずっと働いておりましたので、長期の旅行をした事が無かったのですが、移植後長年の夢であった旅行に行きました。北海道内、熱海、伊東、銚子、日光、平泉などを2人で旅しました。
海外旅行は移植後半年以上経ってからと先生に言われておりましたので、今年の5月にイタリアに行く予定です。
私は糖尿病性腎不全なので、インスリン投与が欠かせないのですが、血糖値も安定しているので、旅行にも安心して行くことができます。
移植をしてから一番良かったこと、嬉しかったことはどんなことですか?
小笠原さん:
食事にしても、行動にしても、様々な制約から解放された事ですね。
移植後の日常生活で特にどの様な事に気を付けて生活をしていらっしゃいますか?
小笠原さん:
糖尿病の管理のために、これまで以上に気を付けた食事や、人工透析時の食事に準じた食事を摂るようにしています。
また、もともとお酒を飲むのが好きなのですが、先生にも「ほどほどに」と言われておりますので、お酒を飲むのは、3日に1回位、焼酎の水割りを1杯程度にしています。
原田先生:
移植腎を長くもたせる為にも、小笠原さんのように、食べ過ぎ、飲みすぎない事、そして、食べ過ぎ飲みすぎを「抑制しようとする気持ち」を持つ事がとても大事ですね。
移植後何か運動はしていらっしゃいますか?
小笠原さん:
パークゴルフ はやりますね。あとは、4月~11月までは毎日朝のラジオ体操に参加しています。
日常の服薬、血圧、体重などの管理はどの様に行っていますか?
小笠原さん:
1日3回、必ず記録表に記入しています。血圧、体重、血糖値は表を作って記録しています。薬は、1日分が入るケースに毎日昼に1日分をセットするようにしている為、飲み忘れは全くありませんね。